喫煙と歯周病

今回も歯周病との関連に関するお話を綴るとしましょう。
たばこを吸う人の割合が年々低下しているとはいえ、特に男性の喫煙率はまだまだ高いようです。

現在、たばこを吸う行為は“ニコチン依存症と関連疾患からなる喫煙病”と定義され「喫煙者は積極的禁煙治療が必要」とされています。

喫煙がからだに及ぼす影響は今さら語るべくもないと思いますが、口の中に及ぼす影響もまた多彩で多様なようです。

これらについて調べた多くの研究から1日の喫煙本数、喫煙歴(喫煙年数)には歯周組織の破壊程度や喪失本数に相関があり、すなわち歯周炎が進行しやすく重篤な例が多くなるとともに、治療しても歯周組織の創傷治癒能力の低下で十分な歯周治療効果が得られなくなることに繋がります。

喫煙本数の多い患者さんの口腔内は歯面にヤニ(タール)の付着、歯肉のメラニン色素沈着(どす黒い色をした歯肉)、歯肉退縮(歯が長く見える)、深い歯周ポケット、歯槽部の骨吸収(支える骨の喪失)、歯周病治療後の治癒遅延(傷がなかなか治らない)など多くの問題が生じてしまうことです。
実際、私は16年前までチェーンスモーカーと呼ばれる程のバリバリの喫煙者でした。

病院勤務の頃で衛生士さんにヤニ取りを依頼して歯面清掃して貰ったり、鏡で自分の歯肉を覗いては“なんでこんなにどす黒いんだ!”と嘆いていたりしていました。
禁煙してみたら当然ヤニは着かないし、数年でどす黒い歯肉はピンク色に変化したので自分でも目で確認できる“たばこの害”を実体験しました。

何度をお知らせするように、当院は歯周外科手術を毎日のように手掛けていますが、喫煙者を実際手術してみると一見重篤に見えなくても、深い歯周ポケットの存在とともに歯槽部の骨が大きく吸収して歯面の深い所にまで歯石が沈着しているのを経験しています。

また、一番困るのが傷の治りが悪いことで、何時までも歯肉が元に戻らずに酷い場合は歯肉が退縮したままになってしまい頭の痛い事態に陥ることもたびたびあります。

当然インプラント治療でも、たばこによる弊害が生じるので「頼むからタバコは止めて!」と念を押すこともありますよ!

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