歯科技工所

歯医者さんで治療を受けた人の中には差し歯を入れた、銀歯を作ってもらった、私なんか入れ歯を作ってもらいました!といった経験をお持ちの方も少なくないと思います。
私は歯科医師なので患者さんのために差し歯だって、銀歯だって、入れ歯だろうと何でも作れる資格を持っています。

でもね、一日が24時間しかない現状では、すべての患者さんの技工物(差し歯、銀歯、入れ歯等々)を自分で作り、提供するには余りにも時間が少なすぎます。だって考えてもみてください!

一つ一つの技工物は全てオーダーメイドで時間をかけて作り出さなければならない物です。
様々な工程を経て作るものなので、労力と時間と経験が必要であり、不具合があれば「あそこの歯医者は下手くそ!」なんてすぐに言われてしまいます。

そんな技工物ですが、この技工物は歯科技工所で歯科技工士という専門職の方たちによってほぼ製作されています。

歯科医師にも得意不得意な治療があるように歯科技工にも差し歯や銀歯が得意な技工所や義歯ばかりを作っている技工所もあるので土井歯科クリニックでは主に2つの技工所に技工物の製作依頼をしています。

また、特殊な素材を使った技工物はさらに他の技工所に依頼するとか、一口に技工物といっても様々な手を経て患者さんに提供されています。

この技工士さん達、あるアンケート調査では過酷な実態が浮き彫りになっています。
まず、苦労の割には収入が少ない、長時間労働である(作製に手間暇がかかる為)
過酷な労働により成り手がいない、または離職者が多いなど様々な問題点が指摘されています。

これは昔から(20年くらい前)指摘されていた事ですがまったく改善されていないことがわかります。
これというのも医療費抑制策のため歯科医院の収入が上がらない(歯科医院が増えても歯科医療費がほとんど増えていない)のですから、当然、技工士の待遇も改善されません。

そのうち技工士がいなくなり歯科医院の経営も立ち行かなくなるとズ~と前から指摘されてきましたがいよいよ現実のこととなる予感です。

CAD・CAMマシンで機械が作るからOK!なんてメーカーは言っているけど技工士が作ったものと比較したらとても太刀打ちできないレベルだし、設備も法外なほど高価です。

機械が進歩しようとも、我が国においては如何なるものでも最後は人間(職人)が仕上げないと納得できないものがほとんどではないでしょうか?

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