またまた、興味深い話題を見つけたので綴りましょう。
不覚にも知りませんでしたが、あらゆる抗菌薬に耐性を持つ「スーパー耐性菌」の感染例がアメリカで確認されたとの報道が世界中を駆け巡ったそうです。
なんでもコリスチンに耐性を持つカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)が検出されたようです。
コリスチンそのものは古くから知られ、より安全でよく効く抗菌薬の開発で忘れられていたものの、最近見直されてもいたそうです。(知りませんでした!)
ところが、このコリスチンにもβラクタム系抗菌薬、フルオロキノロン系、アミノグリコシド系抗菌薬にも耐性を示し、あらゆる抗菌薬に耐性を獲得した最強の細菌がとうとう出現してしまったようです。
後日、いくつかの治療薬に対する感受性が若干残っていたため「スーパー耐性菌」は否定されたそうですが、専門家は危機感を持って対応すべきと警鐘をならしています。
私が大学病院を後にして、四半世紀近くになるものの新たな抗菌薬の名前をほとんど聞かないと感じていましたが、やはりというべきか“細菌様”は着々と力を付けていたようですね。
そもそも、私が勤務していた頃もMDR-Tb(多剤耐性結核菌)やMRSA(メチシリン耐性ブドウ球菌)が医学誌を賑わしていました。
結核の治療でも、症状が軽減すると勝手に治療薬の内服を止めてしまうことで耐性菌が増えていると警鐘されていたし、MRSAでもバンコマイシンという抗菌薬を安易に使うことを止めましょう!とか、セフェム系の抗菌剤でも第三世代ではなく、可能な限り第一世代の使用を推奨されていたことを思い出します。
先日のブログでも抗がん剤に耐性を持つがん細胞のことを取り上げましたが、人類はこのまま細菌や細胞と際限の無い戦いを続けていかなければならないのでしょうか?
さあ、この戦いに勝利はあるのでしょうか?
いやいや、数十億年も命を繋いで来た細菌や細胞を制御することは限りなく困難であろうことが目に見えます。

