さて、AEDという装置を見たり聞いたりしたことがあると思います。
AEDは正常に働かなくなった心臓(心室頻拍、心室細動)に、電気ショックを与えて正常な働きを取り戻す治療装置です。
学校、駅、病院をはじめ公共の場にはほとんど設置されているので目にすることが多くなっています。
AED設置を登録し公開に同意している施設は全国で17万件を超え、当然、わが土井歯科クリニックにも設置し登録までしているので17万件のうちの1件になっています。
設置しているだけの施設もあるようで、私がよく行く射撃場では、「トレーニングしてる?」と私が聞くと「やってないからわかんない、何かあったら土井さん呼ぶから!」(あくまで冗談)なんて言われたこともあります。
当院では、ダミー人形を取り寄せ、CPR(人工呼吸、心臓マッサージ)とAEDの使用法をトレーニングしているので、もしもの時の準備(絶対いやだけれど!)のみならずバッテリー、パッドのメインテナンスもしっかりおこなっています。
自分の医院がこうだから、他の歯科医院もしっかり備えているのかと思いきや、なんと歯科向け学術雑誌の中に衝撃的な数字を見つけ、その数字が11%なんです。
歯科医院にはAEDを設置するべき施設とされていますが、普及率の方は全国平均11%であり、そのなかでも茨城県は全国平均に及ばない10%未満とのデータを見つけました。
先日のインプラント治療では、2か月前に狭心様発作を起こし手術当日の血圧が190/120もあって、“頭がクラクラする”くらいの患者さんがいました。
「どうする?」と聞いたら「やりたい!」との希望を受けて、静脈路を確保して鎮静剤を投与するとともに、万全の救急薬も用意し、なんとか血圧をコントロールすることで埋入手術をおこないました。
その際モニター(生体監視装置)を装着して、常に注視しながらデータを患者さんに伝え安心感を与えるムンテラ(ムンドテラピー)をしながらも、手術は上顎の水平垂直的に骨吸収を起こしていた症例のため、人工骨にPRPを応用したり、洞粘膜の拳上、骨を水平的に拡大したりと術式そのものも難易度の高いものでした。
当然、無事に終了した時はヘトヘトになってしまいました。
最近は“自分が手掛けなければ誰がやるんだ!”みたいな症例も多く、AEDは、当院のお守りみたいな存在です。
したがって、AEDのグリーンランプを確認して今日もホッと安心です。

