さて、今回のお話は半分以上冗談で交わした患者さんとの会話です。
断っておきますが、会話は事実ですが実際に治療はしていませんからね!
ある患者さんに、「安くできる激安のインプラント治療ってないかなー?」と質問されました。
確かに激安ともいえるインプラント治療を売りにしている医院があるようですが、どのような治療をしているのか見当も付きません。
私は「当院では信頼できるブランドのインプラントを購入し、汎用性が高く応用範囲の広い製品を使い、しかも手抜きの治療は絶対やらないから激安ってのはチョット無理かなー!」と答えました。
「でも、何か方法あるんじゃないの~」と患者さんに重ねて聞かれ「そういえば、使えなかったインプラントならあるけど、これ使ってみる?」と私。
一度でも患者さんに使用したインプラントは使い回しなんて言いますが、この行為は言語道断なのであってはなりません。
しかしながら、“使うことが出来なかったインプラント”が存在するのです。
具体的には、サイズを間違えてパッケージを開けてしまったものや、使用直前に落としてしまったものが当てはまります。
CT等の検査で、ここにはこのインプラントという具合に大体決めてあるのですが、状況によっては異なるサイズを使用することがあります。
インプラント埋入時に、私が直径何ミリで長さ何ミリと指示するにも関わらず、それでも間違えたサイズを出してしまうことがあります。
滅菌してあるのでパッケージを開けてしまうと、どんなにきれいに見えても使用することができなくなってしまいます。
同様に、誤って床に落としてしまったものも、表面が汚染されてしまうので使用できません。
このような理由から、たとえ未使用であっても使われることのないインプラントが生じてしまうのです。
患者さんからは「え~、使ってないなら他の人に使えばいいじゃない?」とか「落としたってすぐに拾って使えばいいじゃない!確か3秒ルールって聞いたことがある。」なんて疑問を受けました。
確かに、“悪魔の囁き”のような言われ方ですが、これは医療人にとってあってはならない行為です。
と、そこで「何なら、激安にするからこのインプラント埋入してみる?」と聞いてみました。
笑いながら「やる!やる!」と冗談なのか本気なのかわからない会話になってしまいました。
こんなインプラントでもよかったらいかがでしょう?

