歯周病患者に朗報!

去る、11月9日歯科関連薬品が新たに保険適応されました。

リグロス歯科用液キットなる、組み換え型ヒトbFGFを有効成分とした世界初の歯周組織再生医薬品です。
これまで歯周炎による歯槽骨欠損に使われる材料には、ブタ歯胚組織を使用したエムドゲインのみであったものに、新たな武器がラインナップされることになり11月18日より薬価収載になったとの通知がありました。
どれどれとさっそく、ネットで添付文書を調べてみると

【効能・効果】
歯周炎による歯槽骨の欠損
<効能・効果に関連する使用上の注意>
1.本剤は、歯周ポケットの深さが4mm以上、骨欠損の深さが3mm以上の垂直性骨欠損がある場合に使用すること。
2.本剤は、インプラント治療に関する有効性及び安全性は確立していない。

【用法・用量】
歯肉剝離掻把手術時に歯槽骨欠損部を満たす量を塗布する。

とありました。また、興味深いデータもあったので載っけてみます。

投与36週後の新生歯槽骨の増加率の平均値では今回の新薬では37.1%、何も使わない場合で21.6%の増加とありました。

さらに、エムドゲインとの比較では同じく36週後の新生歯槽骨の増加量では新薬で1.93㎜、エムドゲインで1.36㎜と新しいリグロス歯科用液に軍配が上がっていました。

どうやら、添付文書から見てみると歯周病に悩む患者さんにとってかなり期待のできる薬と言えそうです。しかも、保険適応ですから治療費もそこそこに抑えられそうなので朗報と思へます。

当院では、歯周外科治療(歯肉剝離搔把手術)を数多く手掛けているので、早速注文してみようかと他の通知書を調べてみたところ、医薬品リスク管理計画を策定して市販後安全対策を進めること、及び販売開始後6カ月間、適正使用を推進し、副作用等の情報を把握するために市販後調査等を実施する義務があると記され、まずは大学病院等の歯周治療を専門とする医療施設から普及を努めていくとありました。(残念!)

このようなことから、当院で治療に使えるようになるにはまだまだ先のことになりそうです。申し訳ありませんが、もう少しお待ちください。

ただ、私が心配しているのは、この新薬を使うには高い講習会を受講しないと売ってあげないよ!という歯科特有の商法です。

例えるならば
「××社から画期的な新型テレビが発売されました。購入希望者は○万円支払い商品取扱説明会を受講してから購入して下さい。尚、価格は定価10万円のところ画期的なテレビなので12万円にて販売いたします。」
とまあ、こんなところです。

一般の社会では考えられないようなことが歯科では常識になっていることです。そして、やはりというべきか“流通につきましては、特殊医薬品の流通を専門とし全国ネットワークを有する・・・・・を総代理店として“との文言がありました。

やはり、今までにも綴ってきたバカバカしい歯科の商法が繰り返される予感です。お願いだから有料講習など無しで、しかも決められた薬価で入手できるよう祈りたいと思います。患者さんのためにならないのですから!

投稿者 土井歯科クリニック | PermaLink | コメント(0) | トラックバック(0)
テレビって奴は!
このところ、テレビ番組では「可愛くてこんな娘がそばにいてくれたら、毎日が楽しいだろうな。」なんて思うドラマがあるかと思えば「私、失敗しないので!」が決めのフレーズとなっている医療ドラマがあります。

これ以外のドラマやらバラエティー番組も視聴しているのですが、やはり医療モノのドラマは「あり得ねえよ!」と言いながらもついつい観ては夫婦2人で悪態をついています。

「は~?、フリーランスの外科医~~」
「お前はどこでも手術が出来るのか?腹部外科、胸部外科、脳外科、何をやっても失敗しない?」
「がんのステージ4で主病巣(原発巣)だけ切除したって遠隔転移があるからステージ4なのにバカじゃないの?」
なんてありとあらゆる言っちゃもんを付けています。

視聴率が取れれば何でもありは些か行き過ぎた演出ではないか?
これを信じてしまう患者さんが「テレビでやっていたのに何故できないの?」なんて話が現実になりそうです。
週刊誌の記事で「大丈夫なんですか?」と聞かれた経験のある私にとっては“間違い無い!!”と確信できる事柄です。

さらには、患者さんから「実話です。」と聞かされた話では、ある親子が保健所から“白い犬”を里親として譲り受け、数日後、その“白い犬”を返しに来たそうです。

理由を聞いてみると「だって、この犬喋らないんだもん!」だそうです。
やはりテレビCMで白い犬が喋っているのを見て、白い犬だったら喋るはずと思って里親に応じたからだそうです。

まあ、子供だけではなく、その保護者にもかなり問題があると思いますが、テレビの影響の大きさを物語るものです。
これも、新聞で見つけた記事ですが、今や日本人の2人に1人ががんに罹患する時代におけるがん治療に関してのものでした。

がん治療は総合戦略であり、神の手、素晴らしい外科医がいれば全部できるということではない。
正しい治療をするには、正しい診断が必要であり、放射線科、画像診断学のプロがいて、内科的に治す抗がん剤のプロ、そして上手な外科医、様々な分野のプロがいて初めて総合的な治療が出来ると記されていました。

テレビの中では、神の手を持つ一人の医師が何でもできてしまう方が都合良いのでしょうが、テレビの製作だって神の手を持つ一人のプロデューサーが仕切っているわけではあるまいに!

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