のところ週刊誌等により歯科に限らず医科においても「こんな治療は受けてはいけない!」「こんな先生には罹るな!」などとネガティブな情報が飛び交っています。
紙面を作成する方は雑誌が売れて利益が上れば良いわけで、先生や患者に取材しても、記者が正確に反映させているか不明であり面白可笑しく記事にしている面も多分にあるかと感じています。
事実、発売された翌日には「先生、わたしのインプラントは大丈夫ですか?」と問い合わせの電話があり反響の大きさに驚いています。
また、インプラント治療を希望する患者さんにもテレビ、週刊誌のネガティブ情報により、今まで以上に丁寧な説明を必要とし、ネガティブな質問を多数受けることになっています。
ほとんどの歯科医師はインプラントを埋入したいがために抜歯をすることは無いし、多数の歯牙が失われ義歯を選択した場合でも、義歯を装着することで健康な歯牙が数年してまた失われていく悪循環を目の当たりにし、義歯の不自由さや、食の制限を聞いているのは我々です。
そしてインプラントにより食生活が劇的に改善され、これを喜ぶ患者さんの生の声を聴くのも我々歯科医師です。
当院では、多くの患者さんにインプラント治療を提供しています。
多くの感謝の言葉を聞いてきましたが、一方でインプラント周囲炎という厄介なトラブルを抱えてしまうのも頭の痛い問題です。
歯科に関する雑誌、専門誌そしてインプラント専門誌においてさえも“インプラント周囲炎は発症させないことが肝要である”との記述ばかりであり、治療法は今だ確立されずメカニズムの解明が待たれる!といった具合です。
現状がこれですから周囲炎の治療に関した記事もほとんど目にすることも無く、しかも発症率は高いようです。
インプラントメーカーの担当者が当院を訪れた際にも週刊誌の記事が話題になり「著名な先生も周囲炎を含めてなかなか詳しく話してもらえないし、基本的には発症したものは抜去して再埋入することが多いようです。」とか、他のメーカーでは「上部構造を作成する時に動いてしまうものは失敗にカウントせず、成功率を上げているようだ」なんて話も聞きました。
「へ~、そうなんだ!」と裏話に驚き
「そうそう、うちでは、インプラント周囲炎治しているよ!最近結構治せるようになったんだよ!」
「ほら、このインプラントこんなだったのが良くなったでしょ!」なんて話をしたことがあります。
確かにすべてのインプラント周囲炎を完治させることは難しいものの、試行錯誤によりかなり骨吸収してしまったものでも長期に機能させられるようになってきました。
「でも、周囲炎は治ったと思っても数か月するとまた再発したりで、本当に根気が必要だし、長いと2年くらいかけているのもあるからね~。」とか「患者さんによっては、よく話し合って抜去して再埋入することもあるし、治療そのものを諦めることもあるよ。」なんてことを話したりもしました。
インプラント治療において埋入はそれ程大変ではないけれど、その後のメインテナンスが重要であり、頭の痛い事態が生じれば全力で対処しなければならず、結構スキルが必要だと実感しています。
最後に「インプラントを手掛けるのはヤクザなことだね!だって一度手を染めたらズ~と責任が生じて走り続けていないとならないから」と言って話を締めくくりました。

