糖尿病と歯周病との関係はこのブログのなかでも何度か綴ってまいりましたが、歯科医師会雑誌にこの二つに関連する調査が掲載されていました。
私のブログの読者であるみなさんは歯周病が糖尿病の6番目の合併症であり、糖尿病と歯周病の関連や血糖値の悪化が認知機能を低下させ、結果として認知症が進行することもお解りでしょう。
何を今さらなんて思うことも、切り口を変えることで異なる面が浮き彫りになることもあるのです。
雑誌に掲載された内容を要約すると重度の歯周病患者さんに抗菌剤を併用して歯周病治療をすると糖尿病の病態指標であるHbA1cが有意に減少するとの結果を得たとのことでした。
結果を良く読んでみると、抗菌剤を使うと0.49ポイント低下して、使わないと0.3ポイントの低下で使った方が大きく減少することが判明したと書いてありました。
そもそも重症歯周病であれば抜歯を含めた根本治療が必要だと考えるのですが、初期治療をして抗菌剤の投与のみとすれば、一時的に改善するだけではないのか?または常に抗菌剤を使い続けなければならないのか?などちょっと気になりました。
私が大学病院に勤務していた頃はMRSA(メチシリン耐性ブドウ球菌)による院内感染が問題となり安易な抗生物質の使用に警鐘が鳴らされた時代でした。現在でも、インフルエンザの治療薬としてのタミフルなどはだいぶ耐性インフルエンザウイルスが増えているようですし、歯周病も病原菌が問題なのですから、抗菌剤に頼った治療は後で痛い目にあったりしないものかと少し心配でもあります。
私も歯周外科治療により糖尿病が改善することを経験しています。
インプラント治療を希望して来院した患者さんだったのですが、糖尿病がありやはりHbA1cが高い状態だったので歯周外科治療をおこなうことで、なんとHbA1cが正常値内まで低下してしまい患者さんの主治医の先生が「いったいどうしたの?薬を飲まなくてもよくなったじゃない!」と驚かれたと嬉しそうに話してくれた患者さんがいました。
当然インプラント治療も無事完了できてめでたし、めでたしの症例を経験したことがあります。
このようにデータが改善した患者さんもいるし、一方であまり変化のなかった患者さんがいるのも事実なので、なにが改善のカギを握っているのか判ればいいのでしょうが・・・

